栄養失調の症状とは
遠隔気功施術院 惠祥(けいしょう)清原さち子です。
このホームページ、ブログは手術もできない、薬も効かず苦しんでおられる方のために開設しております。
現在、栄養失調という言葉が再び注目されています。簡単に食べる物が手に入る現代だからこその栄養失調や新型栄養失調が起きているからです。
栄養失調とは、健康を維持するために必要な栄養素が不足している状態です。第二次世界大戦中や終戦直後の食糧不足によって、食事から十分な栄養を得ることができず、多くの日本人が栄養失調となりました。
現代では、高齢者が加齢や身体機能低下などの原因で食事から十分な栄養を摂取できずに、栄養失調になることが増えています。また、特定の栄養素のみが不足する、新型栄養失調も増加しています。
その多くは極端なダイエットやインスタント食品・コンビニ弁当などによる偏った食生活が原因です。中には、肥満気味であったり、エネルギーと一部の栄養は過多になっていたりする場合もあります。
どちらの栄養失調もたんぱく質・ビタミン・ミネラル分などが不足していることが多く、不足している栄養素が担う働きによって、さまざまな症状を引き起こします。
症状
体重の減少
栄養不足による体重の減少、見た目に変化が現れます。特に、身体をつくるたんぱく質が足りなくなると筋肉量の低下を招き、体重が減少します。
皮膚の症状
肌が乾燥する、皮膚が荒れる、炎症が治らないなどの症状が現れます。これは、皮膚をつくるたんぱく質不足が原因で起こるといわれています。
特に高齢者は、骨と皮膚の間にある筋肉や脂肪が薄いため、皮膚の炎症が悪化すると「褥瘡(じょくそう)※」になりやすくなります。
※床ずれのこと
免疫力・体力の低下
免疫機能が低下し、風邪や感染症にかかりやすくなります。筋肉や臓器だけでなく、免疫細胞をつくる材料であるたんぱく質不足が大きな原因です。
さらに、筋力の低下などが原因で活動量が低下すると、体力も低下し、疲れやすい身体になってしまいます。
貧血、めまい
貧血やめまいの症状が起きやすくなります。これは、赤血球の中のヘモグロビンの材料であるたんぱく質が不足していることが原因で起こります。同時に、鉄分不足を起こしていることも多く、その場合はめまいも引き起こすため注意が必要です。
骨折・骨粗しょう症
骨折しやすくなったり、骨粗しょう症を発症したりすることがあります。骨の原料となるカルシウムやマグネシウムが不足しすると、骨折の可能性が高まります。
また、同時に筋力が低下している場合は、運動量も減少している傾向があり、骨の新陳代謝が低下しています。その状態では、軽い転倒などの衝撃でも骨折してしまう、骨粗しょう症を発症してしまうことも。
栄養失調になってしまう前に、初期症状の段階でしっかりと自身の生活を見直しましょう。
ただし、深刻な疾患や病気が原因で栄養失調になることもあります。気になることがあった場合は、かかりつけ医に相談してください。
ポイント
その1:体重が減る・痩せる
その2:皮膚の炎症が治りにくい
その3:風邪や傷が治りにくい
その4:食欲がない
その5:元気がでない
加齢が進むと、筋力や意欲の低下など、フレイルの進行が起こります。また、噛む力が衰える、味覚が低下するといった口腔機能の低下、下痢や便秘を繰り返すなどの消化吸収機能の低下も起こりはじめます。
こうしたことが原因で、以下のようなことが重なり、最終的には食べないことが増えてしまいがちです。
・気軽に買い物に行くことが億劫になり、生鮮食料品の摂取不足や食材に偏りが起きる。
・食べやすい、同じ料理を何度も作る。
・食事の準備が億劫になり、簡単なもので済ませる。
特に、一人暮らしの高齢者は栄養失調に陥りやすい傾向があります。引きこもりや貧困、配偶者やペットが亡くなることによる精神的なショックといった別の問題が潜んでいることも。
栄養失調になると加齢による機能低下に拍車をかけてしまい、悪循環に陥ってしまいます。いつもと調子が違うな、いつもと様子が違うねと言われた場合は、ご自身の生活を振り返ってみてください。
治療方法
規則正しく、
栄養バランスのとれた食生活を
規則正しく、栄養バランスのとれた食生活を送ることが大切です。一日3食、欠食のないようにしましょう。また、野菜ばかり、パンやごはんのみなど偏った食事は止めましょう。
主食や主菜、副菜にさまざまな食材を取り入れて栄養バランスを整えましょう。特に、ダイエット志向や食べにくさから肉や魚を敬遠して、たんぱく質不足であったり、生野菜や果物の摂取が足りず、ビタミン・食物繊維不足に陥ったりすることが多いので注意しましょう。
特に高齢者は、たんぱく質を大豆で補うようにするなど、しっかりと噛んで飲み込むことができる食材を用意しましょう。
食欲が減退していて、食べ残してしまうようであれば、一回の食事の量を減らして回数を増やす、補食を追加するなど工夫してください。
栄養補助食品を活用
栄養補助食品とは、食事だけでは1日に必要な栄養素を補うことが難しい場合に、その栄養素を補助することを目的とした食品です。高齢者などの咀嚼能力が弱く、食の細くなりがちな人にとっても栄養補助食品は役立ちます。
栄養補助食品は、不足しがちなビタミンやミネラル、たんぱく質やアミノ酸などが含まれていることが多く、ゼリーやドリンクなど食べやすい形状なのも特徴です。足りない栄養素を簡単に補給することができます。食事だけで栄養が補えない、食欲がわかない場合のサポートに最適です。